IT就活の筆記試験・適性検査は何が出る?種類と対策の進め方
IT就活の筆記試験は、応募先の出題範囲と受検方式を確認し、必要な準備に絞って進めるのがおすすめです。
同じ「Webテスト」でも、測る内容や受け方は異なります。SPIだけを想定していると、一般常識や小論文への準備、監督付き受検に必要な環境を見落としかねません。
試験の違いと準備の順番が分かれば、限られた時間を何に使うか判断し、勉強と当日の支度を並行して進められます。
本記事では、IT就活の筆記試験・適性検査の種類、対策を始める時期と進め方、性格検査への向き合い方、受検前の準備を解説します。
IT就活の筆記試験・適性検査で確認したい4つの違い
IT企業の「筆記試験」という案内だけでは、出題範囲や受け方までは分かりません。まずは、次の4つの違いを整理しましょう。
- 適性検査以外に一般常識や小論文もある
- 適性検査は測る内容、Webテストは受ける方法
- CABとプログラミングの試験は別の準備が必要
- ITパスポート・基本情報技術者は資格試験
適性検査以外に一般常識や小論文もある
採用の筆記試験には、適性検査のほかに、一般常識・時事、小論文、企業が独自に用意する問題もあります。
一般常識では社会の動きや基礎知識、小論文ではテーマに対する主張と理由を文章で示す力などが問われます。
準備を始めるときは、まず応募先の案内から科目と範囲を確かめるのがおすすめです。
一般常識なら指定分野の復習と志望業界のニュースの確認、小論文なら字数・時間・テーマに合わせて意見をまとめる練習へつなげましょう。
企業独自の問題や、ここで紹介する以外の適性検査もあるため、試験名を見ずにSPIの勉強だけで済ませないことが大切です。
筆記試験の準備に加えて、応募先選びやES・面接も相談したい方は、支援内容からIT就活エージェントを比較してみましょう。
適性検査は測る内容、Webテストは受ける方法
適性検査を理解するときは、能力や性格という「測る内容」と、Web・紙・会場などの「受ける方法」を分けて考えましょう。
SPIのテストセンターには、指定会場へ行く方法と、監督者につないでオンラインで受ける方法があります。

そのため、自宅で受けるという情報だけでは、カメラやマイクの要否、監督の有無は判断できません。
同じSPIでも、WEBテスティングとオンラインのテストセンターでは、用意する環境や当日の流れが異なります。
案内メールにある検査名と受検方式を組み合わせて確認すると、使う教材と機器の準備を取り違えずに進められます。
CABとプログラミングの試験は別の準備が必要
CABはIT職の適性を見る検査ですが、IT用語やプログラミングの知識を答える試験ではありません。
提供元の日本エス・エイチ・エルは、将来の技術習得に関わるポテンシャルを測る検査として説明しています。
一方、コードを書く課題を案内された場合は、指定言語、制限時間、実行環境、提出方法を確認する必要があります。

図形の規則を見つける練習と、仕様を読んでプログラムを動かす練習では、取り組む内容が変わるためです。
IT企業という業種名だけで両方が必須とは考えず、応募職種の選考案内にある課題に合わせて準備を分けましょう。
ITパスポート・基本情報技術者は資格試験
ITパスポートや基本情報技術者試験は、ITの知識・技能に関する国家試験であり、企業が採用選考で指定する適性検査とは目的が異なります。
資格の勉強を通じて基礎知識を身につけても、それだけでSPIやCABの回答形式に慣れるわけではありません。
受検予定の採用テストがあるなら、その案内を確認する時間を資格学習とは別に確保しましょう。
資格に合格していることと、応募先の試験が免除になることも同じではなく、扱いは募集要項で確かめる必要があります。
基本情報技術者の勉強方法や、学んだ内容を就活へ活かす方法は、関連記事で詳しく紹介しています。

IT就活で知っておきたい適性検査の種類
ここでは、代表的なSPI・CAB・GAB・玉手箱の違いを紹介します。これらで全ての検査を網羅するわけではないため、応募先の案内にある正式な名称を確認してください。
| 検査 | 主に扱う内容 | 準備で確かめたい点 |
|---|---|---|
| SPI | 言語・非言語、性格 | 指定方式と追加科目 |
| CAB | 四則逆算・法則性・命令表・暗号、性格 | 図形や指示の読み取り方、受検方式 |
| GAB | 言語・数値の論理的判断、性格 | 文章・図表の回答形式、英語の有無 |
| 玉手箱Ⅲ | 言語・計数・英語、性格 | 商品名と問題・回答の形式 |
SPI|言語・非言語と性格の特徴を知る
SPIは、仕事に必要な基礎的な能力と、その人の性格の特徴を把握する適性検査です。
基礎能力検査の中心は、言葉の意味や文章を理解する言語分野と、数的な処理や論理的な思考を扱う非言語分野です。
非言語は計算だけを速くすればよいわけではなく、問題文の条件を読み、何を求めるのかを整理する必要があります。
まず公式の問題例で、問題の示し方と回答方法を確認すると、どこで戸惑うかを把握しやすくなります。
性格検査は普段の考え方や行動について答えるため、能力検査の解法練習と分けて向き合いましょう。
英語などの追加科目については、応募先の案内に合わせて確認してください。
CAB|図形の法則や指示を扱う形式に慣れる
CABでは、四則逆算・法則性・命令表・暗号などを通じて、情報を処理する力や規則を捉える力を測ります。
図形を使う問題では、見た目だけで答えを選ばず、並びの変化や指示の意味を順番に読み取ることが必要です。
法則性なら変化の規則を見つけ、命令表なら決められた指示を適用するというように、課題ごとの作業を区別すると取り組みやすくなります。
プログラミング言語の暗記よりも、案内された形式を知り、指示を理解して回答する流れに慣れる準備を選びましょう。
紙・Web・テストセンターでは形式が異なるため、教材を選ぶ際も「CAB対応」という名称だけで判断しないことが大切です。
GAB|文章と図表から論理的に判断する
GABは、文章や数値情報から論理的に判断する力と、パーソナリティを測る適性検査です。
言語の問題では、書いてある内容に沿って判断し、自分の知識や想像を根拠に混ぜないことが大切になります。
数値情報を読むときも、数字だけを追うのではなく、図表の単位、比較する対象、どの値を基準にするかを確認しましょう。
CABと名前が似ていても、文章や図表を使った判断に取り組むため、同じ練習だけで準備が済むとは限りません。
英語の有無も受検方式や指定内容によって確認が必要です。
応募先が案内する検査名と方式を照合し、その形式の問題文や回答方法を把握することから始めてください。
玉手箱|言語・計数などの処理形式を確認する
日本エス・エイチ・エルの玉手箱Ⅲは、言語・計数・英語とパーソナリティを測るWeb形式の適性検査です。
言語や数値を扱う点がGABと似ていても、同じ商品名として扱わず、指定された検査の形式を確かめましょう。
特に計数では、図表のどの情報を使うか、どのような形で答えるかを理解してから練習へ進むことが大切です。
教材を見る際は、科目名だけでなく、問題の示し方と回答方法が案内された形式に対応しているかを確認してください。
自宅で受けるWebテストをすべて玉手箱と呼ぶことはできません。
検査名が分からない段階では決めつけず、企業から届いた案内を起点に準備する範囲を絞りましょう。
筆記試験対策は受検案内から順番に進める
準備の開始時期は、選考日程と使える日数から逆算しましょう。次の手順に沿って進めると、限られた時間でも取り組む内容を決めやすくなります。
- 選考日程が分かったら形式と締切を確認する
- 公式の案内や問題例で形式をつかむ
- 間違いの理由を分けて復習する
選考日程が分かったら形式と締切を確認する
筆記試験対策は、選考日程や試験案内が分かった時点で、形式と締切を確認して始めるのがおすすめです。
全員に共通する開始月を決めるより、使える日数と自分のつまずきから、必要な復習を配分したほうが準備を具体化できます。
案内が届く前でも代表的な形式を知っておき、指定後は次の項目を確かめましょう。
受検案内で確認すること
- 検査名
- 受検方式
- 追加科目
- 受検期限
予約が必要な方式なら、勉強が終わるのを待たずに空席を確認します。
一般常識や小論文の指定があれば、案内された範囲や字数に合わせた準備へ切り替えてください。
期限が近い場合は教材を増やすより、指定形式と回答操作、必要な受検環境を優先して確認しましょう。
試験だけでなく、応募や面接も含めた準備日を考えたい方は、IT就活の時期別スケジュールも参考にしてください。

公式の案内や問題例で形式をつかむ
問題を大量に解く前に、公式の案内や公開問題例を使い、どのように答える検査なのかをつかみましょう。
SPIは提供元が言語・非言語の問題例を公開しているため、出題の形を確かめる入口に使えます。
テストセンターの案内に回答練習がある場合は、実際の操作の確認にも取り組んでください。
CAB・GAB・玉手箱は、提供元の説明と受検案内を照合し、商品名や方式に対応する教材を選ぶことが大切です。
公式案内は検査の仕組みを知るため、市販教材は苦手な処理を練習するため、と用途を分けると選びやすくなります。
教材の問題が本番と同じとは限らず、練習の点数から本番の得点や合否を保証することはできません。

教材を増やす前に、指定された形式で何につまずくかを確かめる進め方がおすすめだにゃ。
間違いの理由を分けて復習する
練習で間違えたら、読解・条件整理・計算・操作のどこで止まったかを分けて復習するのがおすすめです。
計算式を立てる前の条件整理で迷ったなら、解説の答えを覚えるだけでなく、必要な条件を拾うところから解き直しましょう。
例えば、計算式は合っていたのに桁を読み違えたなら、公式を覚え直すより、単位と数字を確かめる手順の見直しが先です。

復習後は同じ種類の教材問題で、見直した手順を実行できるか確かめます。
正答数だけを記録するより、間違いの原因と次に気を付ける点を残したほうが、次の練習で何を変えるかが明確になります。
練習の記録は学習を調整するために使い、企業の合格基準とは切り離して考えてください。

正答数だけより、間違えた原因を一つ直せたかを見る復習がおすすめだにゃ。
性格検査は企業に合わせた答えを作らない
能力検査では解き方や回答操作を確認しますが、性格検査では自分の特徴を率直に伝える姿勢が大切です。企業に好まれる答えを探すことと、自己理解を深めることを分けて考えましょう。
求める人物像から逆算して回答しない
性格検査では、企業が好みそうな人物像に合わせるよりも、普段の自分に沿って率直に答えることが大切です。
SPIの提供元も、自分が感じる通りに回答するよう案内しています。
結果は選考だけでなく、面接で相互理解を深めたり、入社後の配属を考えたりする材料にもなります。
理想の人物を演じると、自分の特徴と検査結果が離れ、面接での説明や働き方の希望との間に食い違いを生むおそれがあります。
設問ごとに採用されそうな答えを探すのではなく、日頃の行動や考え方を基準に回答しましょう。
「矛盾がなければ合格」「一つでも取り繕えば不合格」といった単純な攻略ルールで捉えないことも大切です。

性格検査は正解の人物像を作る場面ではないにゃ。普段の自分を伝えることを大切にしたいにゃ。
自己分析の診断結果を正解として写さない
自己分析のための診断は、自分の経験や強みを振り返る材料として使い、採用テストの模範解答として写さないようにしましょう。
キミスカやOfferBoxの診断について当サイトで紹介しているのも、特徴を整理し、自己PRなどへつなげる使い方です。
応募先の能力検査の形式に慣れるための模試とは、目的が異なります。
診断で示された強みは、自分の経験に照らし、当てはまる場面と当てはまらない場面を考えると、言葉の意味を深められます。
その結果を性格検査で選ぶ答えの台本にせず、受検時には設問を読み、自分の実感に沿って答えてください。
自己分析を深めたい方は、OfferBoxの2つの診断の違いも参考になります。

Webテスト・会場受検の前に準備すること
問題の練習とあわせて、受検前の準備も進めましょう。同じSPIでも、リアル会場とオンライン会場では準備するものが異なります。
- 受検期限と会場予約を先に押さえる
- パソコン・通信・カメラの条件を確認する
- 電卓・筆記用具・本人確認書類のルールを守る
受検期限と会場予約を先に押さえる
受検期限は、勉強を終える日ではなく、必要な手続きと検査を完了する期限として予定に入れましょう。
SPIテストセンターでは、企業からの案内を受けて予約し、性格検査と会場での能力検査へ進みます。
公式案内も、希望日時に受けられるよう早めの空席確認を勧めています。
手続きや検査の期限を同じだと決めつけず、それぞれの案内を読み、授業や面接と重ならない時間を確保してください。
別々に確認する期限
- 予約の期限
- 性格検査の期限
- 能力検査の期限
締切直前に接続の不具合や予約の取り違えに気づくと、対応できる時間が限られます。
トラブルが起きたら自己判断で放置せず、エラーの状況や発生時刻を整理し、案内にある窓口へ早めに連絡しましょう。
パソコン・通信・カメラの条件を確認する
自宅受検では、使う端末と通信環境を、指定された受検方式の条件に合わせて準備する必要があります。
SPIの性格検査や予約がスマートフォンに対応していても、オンライン会場の能力検査までスマートフォンで受けられるわけではありません。

オンライン会場ではパソコンに加え、カメラ・マイクなどの要件を確認し、監督者と接続できる状態を整えます。
OSやブラウザの対応条件は更新があるため、受検前に公式の推奨環境と案内メールを照合しましょう。
普段の動画視聴が問題なくできることだけで受検環境が整ったとは判断せず、指定の動作確認を済ませ、落ち着いて受けられる場所を用意してください。
電卓・筆記用具・本人確認書類のルールを守る
電卓や筆記用具の扱いは検査ごとに異なるため、Webテストなら自由に使えるとは考えないでください。
SPIテストセンターでは、リアル会場とオンライン会場のどちらも電卓を使えず、筆記用具やメモ用紙の用意は会場によって異なります。
本人確認書類も、持っていれば何でもよいわけではなく、顔写真・原本・有効期限などの条件を満たす必要があります。
| 確認するもの | リアル会場 | オンライン会場 |
|---|---|---|
| 本人確認書類 | 顔写真付き・原本・有効期限内などの条件を確認 | リアル会場と同じ条件を確認 |
| 受検票 | 必要。印刷など公式案内に従って用意 | 印刷などは不要 |
| 筆記用具・メモ用紙 | 会場が用意。私物は使わない | 鉛筆またはシャープペンシル、A4白紙2枚まで |
| 電卓 | 使用不可 | 使用不可 |
表はSPIテストセンターの確認用なので、別の検査を受ける際はその提供元と企業の案内を優先しましょう。
当日は監督者の指示に従い、禁止物を使ったり、他人の手助けを受けたりしないことが基本です。
問題の撮影や書き留めによる持ち出しも行わず、許可された道具と方法だけで受検してください。
適性検査の結果だけでIT業界への適性を決めない
結果が気になっても、ネット上の合格点や一社の不合格だけで、自分の可能性を決めつけないことが大切です。確認できる事実をもとに、次の準備へつなげましょう。
全社共通の合格ラインはない
適性検査に、どの会社でも通用する一律の合格ラインはありません。
SPIの公式案内も、企業によって求める能力の水準が異なると説明しています。
そのため、「正答率が6割なら合格」といった数字を、応募先すべてに共通する基準として使うことはできません。
練習の正答率は復習の材料です。本番の共通合格点や合否保証には使えません。
また、SPIの適応型の方式では回答状況によって問題の難易度が変わるため、解けた問題数だけで得点を推測しないようにしましょう。
教材での正答率は、苦手分野や読み違いが減っているかを見る指標として役立ちます。
本番の合否を予想する数字に置き換えるより、誤りの原因を確認し、次に直す箇所を決めるために使うのがおすすめです。
不合格の理由を決めつけず次の準備を整える
一社の不合格通知だけで、IT業界への適性がないと結論づける必要はありません。
通知に詳しい説明がなければ、検査のどの点が判断に影響したのか、ほかの選考情報をどう扱ったのかまでは分からないからです。
SPIも合否だけを決める用途に限らず、面接や配属などの判断材料として活用できます。
次へ向けては、自分で確かめられる点を振り返りましょう。
次の受検へ振り返ること
- 案内を正しく読めたか
- 回答形式に戸惑わなかったか
- 通信や体調に問題がなかったか
本番の問題を持ち出して再現するのではなく、準備と受け方の改善点を残すことが大切です。
次の応募先が指定する形式を確認し、必要な練習と当日の準備を一つずつ整えていきましょう。

結果の理由を推測し続けるより、次の受検で変えられる準備を一つ決めるのがおすすめだにゃ。


