Matcherの使い方|IT就活のOB・OG訪問で聞く質問と安全対策
IT業界の仕事を知りたくても、身近に相談できる社会人がいない就活生もいるでしょう。
「Matcher」は、大学のつながりに限らず、社会人へ就活相談を申し込めるサービスです。
相談相手の経験を知ることで、採用ページだけでは想像しにくい仕事の場面を考える材料が得られます。
本記事では、Matcherの特徴や向く人、IT就活での質問例、安全に使うためのルールと利用手順を解説します。
Matcherとは
Matcherは、就活相談をしたい学生と、相談に応じる社会人をつなぐOB・OG訪問サービスです。
運営会社はMatcher株式会社で、同じ大学の卒業生以外にも訪問を申し込めます。
社会人のプロフィールや相談プランを見て相手を選び、承認後にチャットで日時などを決める仕組みです。
相談できる内容には仕事や企業の理解、自己分析、応募書類や面接の準備などがあります。
企業からのスカウト機能もありますが、OB・OG訪問がそのまま選考や推薦になるわけではありません。
本記事では、社会人との対話をIT業界の仕事理解や就活の準備に生かす使い方を中心に扱います。

Matcherの特徴
Matcherは、自分で相談相手を選び、相手とやり取りしながら訪問を作るサービスです。
利用前に知っておきたい仕組みを、相手の探し方、相談内容、費用の三点から紹介します。
- 大学を越えて相談相手を探せる
- 相談内容をプランから選べる
- 無料で就活相談を申し込める
大学を越えて相談相手を探せる
Matcherでは、所属大学にかかわらず、関心を持った社会人に訪問を申し込めます。
自分の周囲に希望職種の先輩がいなくても、別のつながりから仕事について聞く機会を探せます。
ただし、同じ企業名でも担当業務や経験は異なるため、プロフィールの仕事内容まで読むことが重要です。
エンジニアの開発経験を知りたい場合と、IT営業の顧客対応を知りたい場合では、合う相手が変わります。
知りたい内容から人を探せる点が、大学の名簿だけで訪問先を決める方法との違いです。
相談内容をプランから選べる
社会人はプランの中で、相談に応じる内容や、学生へのお願いなどを示します。
そのため、企業名だけで申し込まず、自分の質問とプランの内容が合うかを見比べられます。
例えば、仕事内容の理解と面接練習では、話してほしい内容も事前の準備も別です。
ES添削を希望する場合も、相手が対応する内容と、事前に共有したい資料をすり合わせる必要があります。
お願いを含む場合はその内容まで読んだうえで、双方が納得できるプランを選ぶことが大切です。
無料で就活相談を申し込める
Matcherの利用料は学生・社会人ともに無料です。
相談テーマを変えながら、異なる経験を持つ相手に話を聞く使い方ができます。
ただし、対面訪問の交通費や食事代まで、サービスの無料利用に含むわけではありません。
対面かオンラインか、場所や所要時間、費用の扱いは、事前のメッセージで確認します。
費用と時間を含めて予定を組めば、無理なく続けられる情報収集の手段になります。
Matcherのメリット
Matcherの価値は、社会人との対話を通じて、仕事や自分の考えを具体化できる点にあります。
IT就活で役立つ場面を、仕事理解、職種の比較、準備への助言に分けて説明します。
- 仕事の具体的な場面を聞ける
- 職種ごとの違いを比べられる
- 自分の説明に助言をもらえる
仕事の具体的な場面を聞ける
仕事内容の説明だけでは見えにくい、一日の動きや仕事で迷う場面を質問できます。
例えば「チームで開発する」という説明も、担当の分け方や相談の頻度が分かるとイメージが変わります。
自分の共同作業の経験との比較は、生かせそうな強みや、準備すべきことを考える手がかりです。
抽象的な社風の評価より、相手が実際に経験した場面を尋ねるほうが、自分の判断材料になります。
仕事の良い面だけでなく、難しさへの向き合い方まで知りたい人に役立ちます。
職種ごとの違いを比べられる
同じ質問を異なる職種の人に聞くことで、働き方の違いを整理しやすくなります。
ITに関心があっても、開発、営業、導入支援のどの役割に魅力を感じるかは、人によって異なります。
誰と話す時間が多いか、どんな成果を求めるかなど、比較には共通の問いが必要です。
会社ごとの差と職種ごとの差を分けるために、相手の担当部署や経験した時期も一緒に聞くと役立ちます。
会った人数を増やすことより、選びたい仕事の違いを説明できることが大切です。

自分の説明に助言をもらえる
自己PRや志望動機について、社会人にどのように伝わるかを聞く機会にもなります。
相談可能な内容は相手やプランごとに異なるため、添削や練習を希望する場合は先に伝えます。
役割の説明が伝わるか、志望理由に飛躍がないかなど、見てほしい点を絞るのが相談のコツです。
助言はその人の視点として受け取り、自分の経験や応募先の情報と照らしながら反映します。
言い回しを借りるだけでなく、説明を変える理由まで理解すると次の準備にも生かせます。

アドバイスが分かれたら、どちらかをすぐ正解にせず、「どの経験からそう考えたか」を聞くと整理しやすくなります。
Matcherのデメリット
相談相手を選べる一方、日程や得られる情報を自分で調整する必要があります。
次の性質を理解しておくと、訪問に期待することと、別の手段で確認することを分けられます。
- 希望の相手と会えるとは限らない
- 聞ける情報は個人の経験になる
- 依頼や質問の準備が必要になる
希望の相手と会えるとは限らない
訪問の申込みは、相手がプロフィールや依頼内容を見て承認すると成立します。
そのため、申し込んだだけで相談日時が決まるわけではなく、相手の都合により調整が必要です。
締切直前に一人へ依頼し、その返事だけを待つと、面接までに疑問を解消できないことがあります。
余裕のある日程で依頼し、学校の相談窓口や企業説明会なども使うと準備を止めずに進められます。
依頼の丁寧さは大切ですが、訪問の成立や返事の早さを保証するものではありません。
聞ける情報は個人の経験になる
社会人の話は、所属部署や担当業務、その人が働いた時期に基づく情報です。
同じ会社でも仕事の進め方は異なるため、一人の経験を全社共通の特徴へ広げると誤解につながります。
所属企業の確認表示があっても、その人の発言が会社の公式見解になるわけではありません。
採用条件や配属制度など、応募の判断に直結する情報は、採用ページや担当窓口でも確かめる必要があります。
個人の体験と企業が公表する条件を分けて残すことが、情報を役立てる前提です。
依頼や質問の準備が必要になる
Matcherでは、相談の目的を決め、相手選びや連絡、質問の準備を自分で進めます。
何を知りたいかが曖昧なままでは、聞いた話を仕事選びに生かすことは難しいでしょう。
まず知りたいことを三つ程度に絞り、公開情報で分かる内容を調べると、対話に使う時間が増えます。
すべてを代わりに決めてもらうより、自分の仮説を確かめるために使うほうが相談を組み立てやすいサービスです。
相手の経験を聞いた後に、自分の考えを整理する時間まで確保するとよいでしょう。
Matcherがおすすめの人
Matcherは、相談相手との対話から、自分の仕事選びを一歩進めたい人に向いています。
知りたいことや利用目的が次のどれかに当てはまるかを考えてみましょう。
- 身近に相談相手がいない人
- 職種のイメージを具体化したい人
- 自分の考えを確かめたい人
身近に相談相手がいない人
希望業界で働く知人がいない人は、大学以外のつながりから相談の機会を探せます。
企業説明会では大勢の前で聞きにくい基本的な疑問も、個別の相談なら背景から説明できます。
ただし、何でも知っている相手を探すより、今の疑問に近い経験を持つ人を選ぶことが大切です。
「入社一年目の仕事を知りたい」など、小さなテーマを決めれば、最初の依頼も具体的になります。
人脈の広さに関係なく、仕事を知る入口を増やしたい人におすすめです。
職種のイメージを具体化したい人
求人の職種名は分かっていても、実際に何をするかが想像できない人には対話が役立ちます。
一日の流れや、仕事の中で判断が必要になる場面を聞くことで、自分との相性を考えやすくなります。
営業に興味があるなら、顧客の課題を聞く場面や、提案の準備も知っておきたいところです。
楽しそうに見えた仕事の難しさも含めて理解すると、志望理由を深く考える材料になります。
イメージで職種を決める段階から、仕事内容を比べる段階へ進みたい人に向いています。
自分の考えを確かめたい人
志望する仕事や準備の方針がある人は、社会人の経験と照らして考えを見直せます。
例えば、制作物を増やすべきか迷う場合も、まず今作っているものと、その目的を説明すると話が深まります。
相手の助言をそのまま進路の答えにするのではなく、自分が見落としていた観点を得る使い方です。
面談後に、取り入れることと保留することを理由付きで分ければ、行動を選びやすくなります。
相談を受けて自分で考え直す姿勢がある人ほど、得た情報を就活に結びつけられます。
IT就活のOB・OG訪問で聞きたい質問
IT業界の訪問では、職種に共通する質問と、その人の経験に合わせた質問を組み合わせます。
ここでは職種別に、仕事理解を深めるための質問例を紹介します。

- エンジニアに聞きたいこと
- IT営業・顧客支援職に聞きたいこと
- 企画・マーケティング職に聞きたいこと
エンジニアに聞きたいこと
エンジニアには、使う技術名に加えて、どの工程を担当し、誰と協力するかを聞くと理解が深まります。
同じ開発職でも、仕様を考える仕事と、実装やテストを中心に進める仕事では日々の行動が別です。
エンジニアへの質問例
担当した機能が完成するまでに、どの工程を受け持ちましたか。
分からないことや不具合が出たとき、誰に、どのように相談しますか。
学生時代の学習で役立ったことと、入社後に学び直したことは何ですか。
具体例を聞いた後は、自分の制作経験と似ている点や、まだ経験していない点を整理できます。
案件名や顧客情報など、相手が話せない内容まで求めず、差し支えない範囲の経験を聞きましょう。
技術の名前を集めるより、仕事を進める力をどう身につけるかを考える質問がおすすめです。
IT営業・顧客支援職に聞きたいこと
営業や顧客支援の仕事では、顧客の課題をどう理解し、社内の誰と解決するかが質問の軸になります。
製品を説明する時間だけでなく、提案の準備や導入後の支援まで聞くと、仕事の広がりが分かります。
IT営業・顧客支援職への質問例
顧客の困りごとを知るために、最初はどのような質問をしますか。
提案や導入の際に、エンジニアとはどのように役割を分けますか。
入社直後に、製品や業界の知識をどのように身につけましたか。
自分の接客や共同作業の経験と比べることは、対話の力を生かす場面を考える方法の一つです。
数字の目標だけでなく、顧客に提供する価値まで聞くことが、志望理由を作る材料になります。
企画・マーケティング職に聞きたいこと
企画やマーケティングでは、思いついた案をどのような根拠で選び、効果を確かめるかを聞くと具体化できます。
華やかな企画だけに注目せず、調査や分析、他職種との調整に使う時間も把握したいところです。
企画・マーケティング職への質問例
企画を考える前に、どのような情報やデータを集めますか。
複数の案から実施するものを選ぶとき、何を重視しますか。
実施した施策が想定どおりに進まなかった場合、どこから見直しますか。
学内イベントや発信活動の経験があれば、相手の仕事と比較して、考え方の共通点を探せます。
職種名への憧れを、実際に求める行動への関心へ変えることが訪問の目的です。
Matcherを使うときの安全とマナー
安心して相談するために、相手の確認、場所や時間の合意、困ったときの連絡先を押さえておきましょう。
Matcherのルールを守り、就活相談という目的に合うやり取りを続けることが基本です。
- プロフィールと依頼内容を確かめる
- 場所と時間を事前に決める
- 不適切な誘いは断って相談する
プロフィールと依頼内容を確かめる
相談相手は、名前や企業名だけでなく、担当業務とプランの内容まで確認して選びます。
公式FAQは、本人や所属企業の確認状況を示す表示を案内しており、相手選びの判断材料になります。
レビューも参考になりますが、確認表示や評価だけで、すべての対応を予測できるわけではありません。
相談と関係のない依頼や、理解できない条件があれば、申し込む前に内容を確かめます。
話したい内容が合い、やり取りにも納得できる相手を選ぶことが大切です。
場所と時間を事前に決める
Matcherの利用規約は、夜9時以降の待ち合わせや面談時の飲酒を禁止しています。
自宅やカラオケルームなどの個室で相談に乗る行為も、禁止事項に含みます。
対面なら人目のある場所を選び、予定時間や費用をサービス内のメッセージで合意しておくと安心です。
オンラインの場合も開始時刻と終了予定を決め、相談テーマを先に共有すると進めやすくなります。
直前に納得できない場所へ変更を求められたときは、予定を断ったり別の方法を提案したりして構いません。
不適切な誘いは断って相談する
公式FAQは、金融商品や情報商材の販売、ネットワークビジネスなどに関するプランを禁止しています。
相談中に就活と無関係な勧誘や嫌な要求が出たときは、その場で応じず、やり取りを終えて構いません。
困った内容は相手の情報やメッセージを残し、公式のお問い合わせ・ご報告フォームから運営へ相談できます。
相談に必要のない住所や本人確認書類などを、相手の個別の依頼に応じて送る必要はありません。
違和感を我慢して訪問を成立させるより、相談の目的と自分の納得を優先しましょう。

相談を断るときは、長い説明をせず「今回の目的とは異なるため、見送ります」と伝えて大丈夫です。
Matcherの利用の流れ
MatcherでOB・OG訪問をするには、登録後に相手を選び、承認を受けてから日時などを決めます。
訪問後に得た情報を整理するところまで含め、次の順番で進めていきましょう。
- ステップ1:登録とプロフィール入力
- ステップ2:相手とプランを選ぶ
- ステップ3:目的を添えて申し込む
- ステップ4:日程を決めて相談する
- ステップ5:お礼と振り返りをする
ステップ1:登録とプロフィール入力
学生向けの登録案内から、対象条件と利用規約を確認し、プロフィールを登録します。
大学生・大学院生のほか、登録案内には専門学校の記載もありますが、FAQの対象表記とは異なります。
学校区分に迷う場合は、登録前に運営へ確認し、プロフィールには自分の所属や相談目的を正確に記入しましょう。
未成年の方は、法定代理人の同意など、利用規約の登録条件も確認が必要です。
ステップ2:相手とプランを選ぶ

知りたい仕事や相談テーマから、経験の合う社会人とプランを探します。

プロフィールの担当業務、相談できる内容、相手のお願いを読み、依頼したい理由を整理します。
企業名だけで決めず、「この経験について聞きたい」と言える相手を選ぶのが依頼の出発点です。
ステップ3:目的を添えて申し込む

依頼文は、自己紹介、相手を選んだ理由、聞きたいことを短くまとめます。
依頼文の例
はじめまして。IT業界を志望している大学生の○○です。
プロフィールで、開発と顧客との調整を経験されたことを拝見しました。
仕事の役割分担と、学生のうちに準備して役立ったことを伺いたく、申し込みました。
ご都合が合いましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
この例は、相手の実際のプロフィールに合わせて書き換え、まだ決まっていない日時などを断定しない形です。
申込み後は相手の承認を待ち、成立したらチャットで詳細を相談します。
ステップ4:日程を決めて相談する

承認後は、候補日時、相談方法、予定時間と質問をチャットで共有します。
当日は簡単な自己紹介の後、優先する質問から話し、分からない点を具体例で掘り下げます。
話せない情報は無理に求めず、予定時間を守り、最後に理解した内容を短く伝えてお礼を述べましょう。
ステップ5:お礼と振り返りをする
訪問後は、学んだことを一つ添えてお礼を伝え、聞いた話を個人の経験と今後の確認事項に分けます。
次に調べる企業情報や始める学習を一つ決めれば、訪問を行動へつなげられます。
仕事について直接聞きたい疑問がある人は、Matcherでその経験を持つ相談相手を探してみましょう。
総評:Matcherは仕事の理解を深めたい人におすすめ
Matcherは、社会人の経験を聞き、自分が働く姿を具体的に考えたい就活生に向いています。
IT業界を目指す場合も、技術名や企業名だけでなく、担当する仕事や協力する相手まで聞くと理解が深まります。
相談の成果は、訪問した数よりも、自分の疑問を解消し、次の準備を決められたかで考えるとよいでしょう。
得られる話は個人の経験なので、採用条件や配属制度は企業の公式情報でも確かめることが大切です。
相手やプランの内容に納得し、場所と時間のルールを守ることで、相談の目的に集中しやすくなります。
まずは知りたいことを一つ決め、その経験を持つ社会人へ話を聞く機会を探してみてください。



