【就活生必見!】新卒のSES就職は後悔する理由7選!優良企業の選び方

「新卒でSESに入ってもいいのか?」「大事に新卒チケットで後悔したくない」そんなあなたのために新卒でSESに入るとどのような後悔が待っているのかをまとめました。
新卒でSESの内定しかないという方やSIer志望だったけど内定が取れずにSESに妥協しようかと思っている人は絶対に最後まで見た方がいいですよ。
新卒チケットをSESに入ってしまっていいのかすべてわかります。
本記事では、新卒でSESに入ると後悔する7つの理由と、SESに入るべきなのか?優良企業に入るために何をすれば良いのかを解説します。
SESとは?仕組み・契約・商流
SESの基本構造と契約の特徴を理解し、商流を見極めることは、新卒エンジニアとしてのキャリアを左右します。まずはSESの全体像を簡潔に押さえましょう。
SES=準委任契約で「時間を売る」ビジネス
SES(System Engineering Service)は、企業にエンジニアの“労働時間と技術力”を提供する準委任契約のビジネスモデルです。
報酬は月額単価×稼働時間で決まり、プロジェクトの成功責任はクライアント側が負担するため、新卒でも現場に参画しやすい特長があります。
一方で、評価基準が「何時間働いたか」に偏りがちで、学んだ技術より稼働時間や残業で給与が左右される傾向が強い点に注意が必要です。
また、クライアント企業の開発環境やチーム構成によって経験できるフェーズに差が生じるため、入社前にどの工程を担当するか確認することが後悔を防ぐポイントとなります。

多重下請け構造とマージンの実態
SES業界では、大手SIerや一次請け企業が受けた案件を二次、三次請け企業が順次分業する“多重下請け構造”が一般的です。

多重下請け構造では、上流に近いほど案件単価が高く、末端のSES企業に回ると中間マージンが抜かれて給与が低く抑えられるリスクがあります。
例えば、元の案件単価が60万円でも、中間マージンを挟むことで自社の手取り単価が40万円になり、従業員の月収が。20万円程度に落ち込むケースもあります。
対策は、一次請け比率の高い企業や直接取引を多く持つ企業を選ぶこと。求人票や企業資料で商流や取引先情報を確認し、“どこに所属するか”を慎重に判断しましょう。

客先常駐のリアル:配属ガチャ問題
客先常駐はSESの特徴的な働き方ですが、内定時に配属先が不透明で“配属ガチャ”のリスクがあります。
運悪くテスターや運用・保守案件だけに当たると、開発経験を積めずに数年が過ぎてしまうこともあります。
これを避けるためには、企業のマッチングプロセスを面接時に確認することが重要です。
「スキルシート提出→案件面談→希望申告→配属先調整」の流れが整っているか、参画拒否権やプロジェクト変更制度があるかを質問しましょう。
さらに、先輩社員の配属事例をOB訪問や口コミで収集すると、ミスマッチを減らせます。
※配属ガチャ(案件ガチャ)は客先常駐する企業や案件によって労働条件が大きく「あたり」「はずれ」の差が激しいことを指します。

新卒がSESで後悔する7つの典型パターン
新卒でSESを選ぶ際によく陥る“後悔パターン”を7つ取り上げます。事前に失敗事例を把握し、自分に合った企業を選ぶヒントにしてください。
- “研修充実”を信じたら座学2週間で現場放置
- テスト・運用監視専属で開発スキルが身につかない
- 帰属意識ゼロでメンタルが摩耗
- 残業・待機=収入“ゼロ”問題
- 多重派遣でコミュニケーションコストが高い
- 年功序列&単価ピンハネで年収が頭打ち
- キャリアパスが曖昧なまま30歳を迎える
“研修充実”を信じたら座学2週間で現場放置
求人票に踊る「3か月研修」は要注意。実際はeラーニング中心で講師常駐がなく、約2週間で客先常駐となるケースが散見されます。
座学メインの研修では質問しづらく、実務で必要な技術が身につかないままOJTに移行してしまいがち。
入社前には研修カリキュラムの詳細、講師のサポート体制、アウトプット機会の有無を具体的に確認し、座学ごっこを見抜く目を養いましょう。
テスト・運用監視専属で開発スキルが身につかない
新卒エンジニアは未経験を理由にテストや運用・監視要員に集中配属されることが多く、開発経験を積めないまま数カ月〜1年が過ぎる場合があります。
PGへの昇格基準が曖昧な企業では市場価値が上がらず、転職時に苦戦するリスクが高まります。

対策としては、入社前に「フェーズローテーション制度」や「資格取得補助」の有無を確認し、テストだけで終わらない成長環境が整っている企業を選ぶことが重要です。

帰属意識ゼロでメンタルが摩耗
客先に派遣されると自社同僚が少なく、相談相手がいない孤立状態に陥りやすいです。
帰社日が不定期だったり、メンター制度やコミュニティが整備されていない企業は新卒のメンタルケアが不十分になりがちです。
SES経験者の口コミでは「1人も同期がいないまま半年を過ごした」という声もあります。
面接時に帰社日の頻度、メンターの有無、オンラインの情報共有体制を確認し、孤独に耐えられる環境か見極めましょう。
※エンジニア界隈でよく言われる孤独感のことで客先常駐をすることで、自分の会社にいないことが多く、自分が会社に所属していないように感じることを指します。
残業・待機=収入“ゼロ”問題
SESの給与は稼働単価×稼働時間のため、案件が途切れると「待機(ベンチ)」期間が発生し、減給や賞与カットのリスクがあります。※基本的には会社規定で固定で支払われます。
待機中も固定給保証があるか、研修や社内プロジェクトで稼動扱いされるかを確認しないと、収入が大幅に下がることになります。
しかし、実際には待機期間中にも給料の6割が法律で支払うことが定められており、ブラック企業の指標の1つです。
求人票だけで判断せず、面接で「待機時の給与保証」「業務外フォロー体制」を必ず聞き、収入の安定性を確保できる企業を選びましょう。
多重派遣でコミュニケーションコストが高い
一次請け→二次請け…と層が重なる多重派遣構造では、指示系統が煩雑になり、誰に問い合わせればよいか分からなくなりがちです。
特に新卒は質問先が不明瞭だとストレスが増大します。
商流が浅く自社請負比率の高い企業や、一次請け企業と直接取引しているSES企業を選ぶことで、コミュニケーションがシンプルになり、業務効率を保ちながらスキルアップができます。
年功序列&単価ピンハネで年収が頭打ち
長期間同じプロジェクトにアサインされ、単価やポジションが上がらないと年収が停滞します。
社内評価が「単価連動型」の企業では、技術成長より商流による単価アップに依存し、スキルを示しても報われにくいです。
面接時に「昇給・昇格基準」「スキル評価制度」が公表されているかを確認し、「資格手当」「成果報酬型評価」がある企業を選ぶと年収頭打ちを防げます。
キャリアパスが曖昧なまま30歳を迎える
入社段階で将来像を描かないと、「気づけば30歳で単価横ばい・開発経験不足」という壁に直面します。
SESでは定期的なキャリア面談や、社内異動・自社開発へのチャレンジ制度があるかが重要です。
企業が「○年後には上流工程」「自社サービス開発チームへの異動」などキャリアパスを明示しているかを確認し、自らの5年後を逆算した上で企業を選びましょう。
それでも新卒SESを選ぶメリット
SESに入ると後悔する理由を並べましたが、実際のところ、世の中のエンジニアの7割はSESに属しています。新卒がSESに入社するメリットも実はここにあります。
- 未経験でもIT業界に滑り込める敷居の低さ
- 多様な業界・技術スタックを体験できる
- 大手プライムの現場で学べる可能性
未経験でもIT業界に滑り込める敷居の低さ
SESは企業側がまず「人材ありき」で動くため、文系や非情報系の新卒でも門戸が広くなっています。
プログラミング経験が浅くても、入社後の研修やOJTで実務に触れられるため、大学在学中にスキル不足を感じていた学生にとっては有力な選択肢です。
実際、SIerや自社開発企業ではスキルを重視する傾向がありますが、SESは「やる気・ポテンシャル重視」の採用が多く「とにかく現場で学びたい」という意欲があれば飛び込めます。
早い段階で顧客先の開発フローやチーム運営を学べる点も、キャリア初期に貴重な実戦経験を積むメリットと言えます。
多様な業界・技術スタックを体験できる
SESのもう一つの魅力は、金融システムや製造業の基幹からWeb系モダンアプリまで、案件領域が幅広いことです。
新卒のうちに複数プロジェクトを経験すると、自分がどの業界や技術に興味を持ち、どこで力を発揮できるかを早期に見極められます。
例えば、金融系プロジェクトでは堅牢性やセキュリティ重視の開発を学び、Web系ではアジャイル開発やUI/UX設計の手法を身につけるなど、各案件ごとに得られる知見が異なります。
多彩な経験が積めるSES企業は、自身の「好き・得意」を可視化し、将来のキャリア選択に役立つだけでなく、就職市場での市場価値向上にも直結します。
大手プライムの現場で学べる可能性
商流が浅く一次請け案件を多く持つSES企業を選べば、名前を聞くだけでわかる大手ベンダーやプライムベンダーの内製プロジェクトにアサインされるチャンスがあります。
新卒のうちから大規模システム開発の現場で、上流工程の要件定義に参加したり、自社内のナレッジ共有会に招かれたりすることで、一般的な新人よりも早くスキルセットが豊かになります。
こうした経験は30歳前後での市場価値に大きな差を生み、転職時や社内異動時に高い評価を受けやすくなります。
入社時にはプライム案件比率を企業に確認し、自身のキャリア設計に役立てましょう。
※プライム案件比率とは、クライアントから直接受注した案件の割合を意味を指します。プライム案件とは、1次受けの案件のことです。
後悔しないSES企業の見極めポイント
SESの優良企業の見分け方は以下の6つのポイントに注意してください。
- 直請け比率と商流の深さを数値で確認
- 選択制度・拒否権の有無
- 研修内容と配属後フォロー
- 評価制度と昇給ペース
- 帰社日・コミュニティ施策
- 待機期間の給与保証
直請け比率と商流の深さを数値で確認
一次請け(直請け)比率は企業の商流ポジションを示す重要指標です。
“一次請け比率30%以上”、”二次請け以下比率50%未満”などの比率を公開する会社は透明性が高く、社員に還元される単価が安定しやすいです。
商流が深い企業では中間マージンが増え、自分の給与が抑えられるリスクがあるため、求人票や企業HP、IR資料で商流数値を必ずチェックしましょう。
面接では具体的な商流構成を質問し、納得できる数値を持つ企業に絞って応募を進めるのがおすすめです。
選択制度・拒否権の有無
自社営業と面談し、希望するプロジェクトを選べる制度があるか確認しましょう。
ミスマッチを感じた際に応募者側が案件を断れる”拒否権“がない企業は、ブラック案件に当たりやすい傾向があります。
入社前の面談で希望職種や技術領域を伝えた上で、配属決定までのプロセスと拒否権の仕組みを質問し、柔軟に対応してくれる企業を選ぶことでストレスを減らせます。
研修内容と配属後フォロー
求人票で“研修充実”と謳う企業は要チェック。オンライン動画視聴のみで実務経験が伴わない”研修ごっこ”も多いです。
理想は実機演習を含むハンズオン研修、専任講師や先輩エンジニアによるメンタリング、そして配属後の定期フィードバックや1on1ミーティングを提供してくれる企業。
面接で研修の時間配分や教材、フォロー体制を具体的に確認し、実践的な成長環境が整っているかを見極めましょう。
評価制度と昇給ペース
報酬が“単価×%”に連動する企業は昇給機会が限られがちです。
理想は技術力やプロジェクト貢献度、資格取得を考慮する”多軸評価”制を導入している会社です。
例えば、スキルグレード制度や資格手当、プロジェクト成果報酬などがあれば、単価に依存せずにキャリアアップを図れます。
面接で評価項目や昇給・昇格の基準を具体的に質問し、公正な評価環境を持つ企業を選びましょう。
帰社日・コミュニティ施策
客先常駐では自社メンバーと顔を合わせる機会が減るため、帰社日や社内イベントが定期的にあるかを確認しましょう。
月1回以上の帰社日、技術勉強会、オンラインコミュニティ(Slack/Discord)の存在は、孤立感を防ぎ情報共有や相談ができる環境を示します。
先輩との交流や社内ナレッジが活発な企業なら、新卒でも安心して質問や技術習得に取り組めます。
待機期間の給与保証
SESは案件の合間に”待機期間(ベンチ)“が発生しやすいです。
例えば、自社受託開発や社内研修に参加すれば稼働扱いとなる、最低保証給が出るなどです。
逆に、待機中は無給または大幅減給になる会社は要注意。面接で待機中の給与保障やフォロー体制を具体的に聞き、生活の不安が少ない企業を選びましょう。

SES企業は求人票だけで判断すると危険な理由
残念ながら、ブラックSES企業はマ○ナビなどの求人サイトにも普通に掲載されています。なので、企業を見ずに求人票だけ見て判断するのは非常に危険です。
- 求人票の“研修充実・自社開発あり”は要裏取り
- 面接官は“配属後研修”を濁しがち
- 口コミサイトは断片情報:一次情報を取りに行く
求人票の“研修充実・自社開発あり”は要裏取り
SES企業の求人票には「3か月研修」「自社開発あり」といった魅力的なキーワードが並びますが、裏取りせずに信じるのは危険です。
研修期間の長さだけでなく、実際に講師が常駐しているか、課題演習やメンター制度が組まれているかを具体的に質問しましょう。
また「自社開発あり」は売上比率として何%か、直近で何件の案件がリリースされたかを確認し、実績がなければバズワードに過ぎない可能性があります。
説明会や面接で研修の時間配分、教材サンプル、自社開発事例の詳細を必ず聞き出し、“言葉だけ”の求人票に踊らされない目を養うことが後悔回避の第一歩です。
面接官は“配属後研修”を濁しがち
「入社後に詳しくお話しします」という回答は、配属後研修の実態をぼかす常套句です。
配属先が決まって初めて研修が開始されるケースも少なくなく、現場に放り込まれたままフォローが立ち消えるリスクがあります。
面接では具体的に「各フェーズでの研修時間」「OJT体制」「先輩同行の有無」「定期的なスキルレビューの実施頻度」を必ず深掘りしましょう。
さらに、過去に配属された新卒社員の研修スケジュールや、研修後のフォローアップ例を求めることで、実際のサポート体制を可視化できます。
曖昧な回答ならブラック企業の可能性が高いため、見極めが重要です。
口コミサイトは断片情報:一次情報を取りに行く
OpenWorkやライトハウスなどの口コミサイトは参考になりますが、極端な体験談が混在している点に注意が必要です。※前提SESは口コミが良くないことが多いです。
良い・悪い両極端の意見が並ぶため、情報の真偽を見極めにくく、過度に不安を抱える原因にもなります。
信頼性を高めるためには、OB・OG訪問や企業説明会の座談会で直接話を聞き、配属実態や社内文化を一次情報で収集しましょう。
また、専門エージェント経由で、実際にどのようなプロジェクト経験があるか、研修の質はどうかなど具体的な質問を投げかけることが重要です。
IT業界専門就活エージェントを使うメリット
SES企業への内定を取っているがSIerはないような状態やSIerの内定が取れずにSES企業を考えている場合は、IT業界専門の就活エージェントを利用してください。
SES企業に入る場合は、自分で判断するよりガチで就活エージェントを利用した方が良いです。※絶対に専門サービスを利用すること。
- 商流・案件内容まで開示してくれる
- 面接同席&条件交渉でブラック回避
- キャリアプラン相談で5年後を逆算
商流・案件内容まで開示してくれる
IT業界専門の就活エージェントは企業とパイプが太く、求人票に載らない商流構成や単価、案件フェーズなど貴重な一次情報を教えてくれます。
自分で探すと見えづらい”実際にどの層で働くか”を事前に把握できるため、配属ガチャや給与のミスマッチを未然に防げます。
商流の浅い企業や直請け案件の比率まで開示してもらい、安心して応募できる企業を選びましょう。
企業詳細&条件交渉でブラック回避
専門エージェントは企業とのつながりが深く、本人が聞きづらい給与水準や配属条件、残業実態などを代理で深掘りしてくれます。
また、内定後のオファー年収や勤務条件の交渉も代行。自分で交渉すると躊躇しがちな要望もエージェントを通せばスムーズです。
不透明な条件でブラック案件をつかまないため、安心して選考を進めることができます。
キャリアプラン相談で5年後を逆算
IT業界出身のコンサルタントがキャリア面談を実施し、あなたの希望や強みをもとに5年後の理想像を描けます。
SES→社内SE→自社開発など具体的なキャリアパスを設計し、それに合った求人を提案。
自身では想像しにくい中長期的なキャリアビジョンを明確にできるため、“新卒SESで後悔しない”ための見通しが立ち、軸のブレない就活が実現できます。