IT業界で成功するための就活の軸とは?ポイントや例文を紹介
あなたは就活をしているときに軸を決めていますか?現代の日本において、キャリアは1つではありません。
しかし、最初の1歩目で間違えると軌道修正にめちゃくちゃ時間がかかります。
そして、「大手で安定」とかはかなり厳しくなってきているのが現実です。
ちなみに、2023年にはリクルートが8000人規模でリストラを行ったりしています。
このような状況に対応するため、ファーストキャリアに当たる就活は「何を得るのか」が非常に重要になるのです。
本記事では、就活の軸とは何か、何に設定すればいいのか、設定するメリット、今後のキャリアについて解説します。
就活の軸とは?
まずはじめに、就活の軸の定義や考え方について学んでいきましょう。
基本的な考え方
就活の軸とは、就職活動において自分が何を重視し、どのような価値観を持つかを明確にすることです。
また、自分のキャリアの進むべき道を明確化させることで、将来のライフイベントや自分の人生に道筋を立てる人生設計とも相違ありません。
これから「あなたが社会人としてどのように生きていきたいのか」を資本主義のルールに則って決めていく作業が含まれます。
その1歩目が就活の軸というわけです。
就活の軸がないファーストキャリアは地獄にゃ。
なぜ重要なのか
よく就活の軸は企業文化との親和性を図るためと言われたりしますが、それは誤りです。
人生の選択肢に、たかだか一企業と価値観があったところで、なんの意味もありません。
冒頭で述べたように、大手だから安定という考え方は終焉を告げました。
つまり、「企業ではなく自分個人にどんな力を付けるのか」が最も重要な軸になります。
個人に価値のあるスキルが有れば、そうそう首を切られることはありません。例え、首を切られたとしても再就職の可能性は格段と上がります。
そのため、自分のやりたいだけでなく、社会のニーズを踏まえて、向かうべき方向性を見つける必要があります。
やりたいだけでもダメ。社会のニーズも踏まえなきゃ価値を失うにゃ。
就活の軸を設定するメリット
就活の軸の重要性が見えてきたと思いますが、軸を決めることでいくつかメリットが生まれます。
- 人生設計をしやすくなる
- 自己分析が深まる
- 企業選びがスムーズになる
- 効果的な自己PRができる
人生設計をしやすくなる
そもそも話になりますが、就活の軸は人生設計から逆算して行うものです。
今まで「自分の人生をこうしたい」と考えて逆算してきた方からすれば、当然ですが、多くの人は可能性を潰さないために良い大学に入ろうとしてきたのではないでしょうか?
良い大学に入れた人は、その可能性の範囲を探る必要がありますし、あまり誇れることができない大学に入ってしまった人は、挽回の策を練る必要があります。
そのため、就活で人生設計を見直しておかないと自分が乗っている船の進むべき道が分からず遭難することになります。
就活の軸を決めるというのは、今までの考え方を改め、人生設計を見直す機会というわけですね。
自己分析が深まる
就活の軸は前章でお伝えした様に、自分の人生設計と言って差し支えありません。
まだ、学生をしているあなたに今後の人生設計と言っても実感が湧かないかもしれませんが、社会に出るということは、自分の歩みを決めることです。
ここから先は、誰も守ってくれるわけでも、誰が決めてくれるわけでもなく、自分ですべて決めていかないといけないということです。
そのために、自分の価値観や強みを明確にして、具体的な行動として何を選択するかを就活の軸で決めるのです。
結果として、自己分析を深めることができます。
企業選びがスムーズになる
自分の就活の軸を把握していると、どの企業が自分に適しているか判断しやすくなります。
例えば、自分の将来の夢が起業であるならば、リクルートなど企業している人を多く輩出している企業を選択するか、サイバーエージェントのようなメガベンチャーのように裁量を持って実績を積める企業に入社する必要があります。
当サイトは、IT就活を推していますが、理由は凡人でもキャリアを重ねれば、それなりに高収入を得られる仕事だからでもあります。
ただ、企業選びというのは「どの会社に入ったか」より「どんな経験が積めるのか」で選択することを強くおすすめします。
最終的に世間があなたを評価するのは実績にゃ!
効果的な自己PRができる
就活の軸が明確だと面接やエントリーシートでの自己PRがブレずに強いメッセージを伝えることができます。
あくまで、これは副次的な産物ですが、IT業界の就活ではよく聞かれます。
ITシステムは常に成し遂げたいことが合って作られるので、ゴールから現在地を把握しているか、どのように成し遂げるのかを聞かれるというわけです。
こんな時に、自分に軸があるかどうかで回答に変化が生まれてしまうというのは想像に難しくないはずです。
就活の軸はあなたの現在地を示すのに有効な手段というわけだにゃ。
就活の軸は「職種」で決めるのがベスト
就活の軸は何を設定するのが良いのか分からず、困惑している人は多いのではないでしょうか?
結論から言えば、就活の軸は「職種」で決めるべきです。
というのも、転職するときに一番ハードルが高くなるのが、「職種・業界」の両方が未経験で2番目に難しいのは「職種」未経験です。
分かりやすく言えば、食品業界の営業をしていて、IT業界の営業に行くのは難しくないけど、IT業界の事務からIT業界の営業に行くのはハードルが高くなるということです。
いくつか理由はありますが、「ポータブルスキル」が関係しています。
※ポータブルスキルとは、「仕事の仕方」「人との関わり方」において職務上持ち運びが可能なスキルのことを指す。
ポータブルスキルは基本的に経験した職種から離れれば離れるほど応用が効かなくなります。
社会人になってから10年間清掃員をしていた人が営業職やエンジニアとして働く姿を想像できないのと同じです。
なので、絶対的に就活の軸にすべきは「職種」なのです。
IT業界で聞かれる回答でおすすめの就活の軸
では、ここからはIT業界に特化して、あなたの就活の軸が面接で活かされるのかを見ていきましょう。
「あなたの就活の軸は何ですか?」は頻出の質問ですよ!
技術革新に興味がある
AIやクラウドコンピューティングなど、新しい技術に興味があるという軸は、IT業界で非常に重視されます。
IT業界は常に進化を続けており、新しい技術やサービスが次々と生まれています。そのため、常に新しい技術を学び、成長していく意欲をアピールすることが重要です。
ちなみに、本心ではIT業界で働いて職業的安定性を確保したいなどでOKです。事実、一定以上のお金を稼ぐためには、勉強は必要なので面接ウケする表現に変えるだけの簡単な作業となります。
このように就活の軸は、企業が求める人材像と合致し、面接やエントリーシートでアピールポイントになります。
成長環境を求める
IT業界は急成長しているため、自分も成長したいという意欲を持つことが重要です。
IT業界は常に変化が激しい業界であり、新しい技術やサービスが次々と登場します。そのため、常に学び続け、スキルアップしていくことが求められます。
成長したいというのは自分のためのエゴですが、結果的に企業に利益をもたらすことになります。ですが、受け身な姿勢に見えないように注意してください。
成長環境を求めるという軸は、企業が提供するキャリアパスに興味があることを示し、自己成長への意欲をアピールすることができます。
社会課題の解決
IT業界の仕事は社会課題の解決に直結することが多いため、社会貢献を軸にすることも有効です。
IT業界では、医療、教育、環境など、様々な社会課題の解決に貢献できる技術やサービスが開発されています。
ビジネスは誰かに「ありがとう」と言ってもらう対価にお金を貰うという考え方が基本原則です。ただ、社会貢献するのではなく、その裏にある利益にも注目しておいてください。
社会課題の解決に興味があるという軸は、企業が社会貢献活動に取り組んでいることを示し、社会への貢献意欲をアピールすることができます。
自分の軸を他人が受け入れやすいようにするのがポイントにゃ!
IT業界で避けるべき就活の軸
ここから、面接で話して失敗する就活の軸について解説します。言った絶対NGなので注意してくださいね。
待遇のみを重視する
給料や待遇だけで選ぶのはマイナス評価になりやすいので、注意が必要です。
IT業界は、待遇面だけでなく、仕事内容や成長機会なども重視される業界です。
最近の方に良く見られる傾向ですが、福利厚生なんて言ったら100%落とされます。
それはただのあなたのエゴです。さらに言えば、月収25万と月収20万+家賃補助5万ならボーナスでたら月収25万のほうが年収が高くなります。
このように待遇のみを重視する軸は、企業に対して仕事への熱意や成長意欲が低いと思われてしまう恐れがあります。また、世の中の構造を理解しないまま福利厚生で選ぶのは、頭が悪いと言わざるを得ません。
福利厚生はおまけ程度に考えるのが正解にゃ!
他の業界でも通用する軸
IT業界ならではの理由を持たずに軸を設定すると、志望動機が薄まります。
IT業界は、他の業界とは異なる特性を持つ業界です。IT業界ならではの理由を明確に示すことで、企業への理解度や熱意をアピールすることができます。
例えば、IT業界を選択する理由に最先端だからなどと設定すると、今はやりの半導体などの製造でも良いんじゃないか?といったツッコミが入ります。
このように、IT業界に可能性があるというのは考えていても良いですが、あくまで自分の性質に沿ったもので考える様にしてください。
短期間での転職を前提とする
転職や独立を前提とした軸は企業から敬遠される可能性が高いです。
IT業界では、企業は人材育成に多大な投資を行っています。短期間での転職を前提とした軸は、企業が求める長期的な貢献意欲が低いと思われてしまう恐れがあります。
例えば、フリーランスになりたいと思っていても言ってはいけません。
フリーランスにするために企業は研修をやっているわけでないので、あくまでプロジェクトリーダーになりたいなどの企業に貢献する姿勢にしてください。
キャリアを転職前提で考えているのは良いですが、口に出した瞬間終わります。
彼氏や彼女に「お前は繋ぎだから」と言っているのと同じと言われたら、納得しますよね?
IT業界における就活の軸の作り方と注意点
IT業界における就活の軸についての作り方と注意点について解説します。この順番で進めることを強くおすすめします。
自己分析で人生設計
自分の過去の経験や価値観を振り返り、何を大事にしているかを明確にします。
自己分析は、就活の軸を作る上で最も重要なプロセスです。自分の強みや弱み、興味や価値観などを深く理解することで、自分にとって本当に重要な軸を見つけることができます。
特に有効なのは、「何に耐えられて」「何に耐えられるか」を明確化することです。
私であれば「やり方を強要される」ことは耐えられませんが、「地味な作業ならいくらでも耐えられる」というような形です。
これは過去の経験として、古文・漢文のような解き方が決まっているものは嫌いで、数学のように解き方が複数存在するようなものは好きだった。といった過去の経験から導くと良いでしょう。
加えて、程度の部分にも掘り下げてください。例えば、細かく指示されるのは無理だけど、大枠を指示されるのは構わないなどです。
過去の原体験から導くのが良いにゃ。
業界研究で職種を選択
IT業界ならではの特性や動向を理解し、業界にフィットする軸を見つけます。
IT業界は、常に変化が激しい業界です。業界研究を通じて、IT業界の現状や将来展望、企業文化などを理解することで、自分の軸と企業のニーズをマッチさせることができます。
例えば、Webデザイナーという仕事は飽和状態にあり、なかなか就職できません。
これは、フロントエンドの言語(CSS・HTML)などの言語は簡単でAIでも比較的作れます。しかし、バックエンドの言語(Java・Javascript・PHP)などは、難易度が高いため、枠があります。
このように、業界における需要の高さや参入障壁などを自分の特性と合わせて絞り込むことが大切です。
将来性の低い職業に頑なにムキになって意味はありませんので、遠回りしてでも最終的に関われる道を選んでください。
企業の情報収集でカスタマイズ
志望企業の文化やビジョンを理解し、マッチする軸を設定します。
企業情報は、企業ホームページや説明会、インターンシップなどで収集することができます。企業の理念やビジョン、社風などを理解することで、自分の軸と企業の価値観が合致しているかどうかを確認することができます。
前項でも話しましたが、完全に一致している必要はありません。「企業が欲しい言葉」を自分の軸から変形させて答えればそれでOKです。
相手のことを考えて配慮すれば良いというわけですね。
IT業界の就活の軸は他人の意見も取り入れよう!
最後に、IT業界は時代に合わせて変化していることを理解してください。
事実、3~4年前であれば未経験者の開発系エンジニア募集は盛んに行われていましたが、現在は一定以上のスキルがないと入れないという状態に変わっています。
たったの数年でこのように大きく変わってしまう業界です。
ネット上に転がっている情報が常に最新とは限らないのです。特に、プログラミングスクールはお金儲けのために甘い言葉で誘っていたりします。
就活の軸を作るにも情報が違っていたら出だしでコケていることになります。
だから、その業界で働いている人よりその業界の入り口で働いている人に聞くようにしてください。
勘違いしている方が多いですが、「就活エージェント」は基本的に「無料」で使うことができます。就活をそこでするかどうかは一度おいておいても、利用するのに損をすることは限りなく0です。