就活エージェントで施工管理は絶対にやめとけ!IT就活の闇を解説
IT業界の就活でエンジニア志望の方によくある話が、「就活エージェントがやたらと施工管理をおすすめしてくるケース」です。
施工管理が悪い仕事だとは言いませんが、新卒ではじめる仕事ではありません。
施工管理とエンジニアでは就活の難易度が段違いで、施工管理はものすごくなりやすい職種です。言い方は良くないですが、誰でもなれる職種に近い部分があります。
だから、就活で難航しそうな人の希望を無視して、施工管理をおすすめしてくるのです。
就活エージェントがおすすめする施工管理とは?
施工管理は、一言でいうと「建設工事の進行を全体的に管理する仕事」です。まずは、どんな仕事をするのかを見ていきます。
原価管理
原価管理は、工事にかかる費用をコントロールする大切な業務です。
建設現場には資材や人件費、機械レンタルなど、いろいろな支出要素があるため、予定した予算内で工事を進めるのは意外と大変です。
もし計画よりもお金がかかりすぎると、現場全体にしわ寄せがいってしまいます。
だからこそ、各段階で適切なコスト調整や無駄の削減が必須になるわけです。
就活エージェントが「施工管理は安定感がある」っておすすめする背景には、こういう数字を扱うポジションのニーズが高いことも含まれています。
工程管理
工程管理は、いわば「建設現場のスケジュール管理人」というイメージです。
どのタイミングで誰がどの作業をするかを細かく組み立てて、遅れやズレが出ないよう調整します。
例えば、一つの作業が遅れると後ろの工程が全部ズレ込むことも珍しくありません。
だから、現場の職人さんや協力会社と連絡を密に取りながら、計画どおりに進むよう毎日チェックします。
就活エージェントが「この仕事、コミュ力あればいけますよ」と推してくるのも、たしかに人との調整が多いからです。
品質管理
品質管理は、その名のとおり「工事の品質を一定以上に保つこと」がミッションです。
建設物が出来上がったあとに「ヒビが入ってる」「思ったより仕上がりが雑」なんてことがないよう、設計図や基準に合っているかを常にチェックします。
現場作業の段階ごとに基準を満たしているかを確認するため、細かい測定や検査が必要で、地道な仕事がメインになります。
就活エージェントは「コツコツ型の人に向いているし、未経験でも大丈夫」と言ってきます。
安全管理
安全管理は、現場で働く人たちの命と健康を守る重要なポジションです。
建設現場では高所作業や重量物の運搬など、危険と隣り合わせな作業がたくさんあります。
そこに対して、落下防止のための装備を徹底したり、安全教育を行ったりして、事故を未然に防ぐのが安全管理の役割です。
就活エージェントが「やりがいがあるし、社会的に貢献度が高いです!」とアピールしてきますが、実際は日々のパトロールや安全規定のチェックが多く、書類作業もかなり大変です。
就活エージェントが施工管理をおすすめする理由
施工管理をおすすめする理由は、簡単にいえば、就活エージェントが売上に固執しているからです。某就活エージェント「ワー○ポート」は典型的な例です。
釣り文言で施工管理をおすすめする業務フローである
就活エージェントが「高収入」「未経験OK」「安定感抜群」みたいなキャッチーなフレーズで施工管理をおすすめしてくるのは、まさに“釣り文言”を使った業務フローが存在するからです。
エンジニア志望の学生を確保し、少しでも多く就職実績を稼ぎたいがために、興味を引きそうな言葉を並べて別の職種へ誘導するという手口です。
エージェントにとっては就職先を紹介して内定が出れば成功なので、あえて難易度の低い施工管理を推すことで、確実に内定率を上げたいという考えがあります。
実際、「エンジニアよりもすぐ内定が出る」と言われると、焦っている学生ほど心が揺れてしまいがちです。
ITエンジニアの就活で難航しそうと判断された
エージェントはカウンセリングをする中で「この人はITエンジニアの就活がうまくいかなそう」と感じると、別の道として施工管理をすすめるケースが多いです。
理由としては、ITエンジニアは競争率が高いうえに、一定のプログラミングスキルや論理的思考が求められるからです。
反対に、施工管理は人手不足で応募条件も比較的ゆるやかなことから、内定を取りやすいと判断されます。
エージェントは希望をガッツリ聞く前に「施工管理はどうですか?」と話を進めます。
アドバイザーがITエンジニアの就活に対する知識がない
就活エージェントのアドバイザーにも得意分野や専門ジャンルがあって、ITエンジニア分野に詳しい人ばかりではありません。
むしろ、IT業界の技術的な内容がわからず、募集要項のキーワードや「未経験歓迎」という文言だけを頼りに紹介する場合が多いです。
その結果、本来であればプログラミングや開発経験が求められる職種を十分に理解できず、「とりあえず内定の取りやすい施工管理をすすめちゃおう」という安易な流れになりがちです。
アドバイザー自身もITエンジニアの具体的なキャリアパスや将来性を把握していないことが多いので、的外れなアドバイスを受けてしまう恐れがあります。
就活エージェントで施工管理をやめとくべき理由5選
前提ですが、「施工管理」自体はそこまで悪いわけではありません。ですが、新卒で入った場合は「現場管理」がメインになるため、そもそも実態が違います。
施工管理はスキルがなくてもなれる職種
施工管理は、人手不足が常態化していることもあって、実際に「専門的な知識や技術がなくても始められる」と言われることが多いです。
未経験採用のハードルが低い分、就活エージェントも「すぐに内定が出やすいですよ」とおすすめしてきがちなんですよね。
しかし、スキルがなくてもなれるということは、キャリアの積み方が曖昧な場合も多いということも挙げられます。
結果として、ただ“なれる”だけで続けるのは厳しくなってしまう可能性が高いです。
年収は高いが潰しが効かない
施工管理は、体力と精神力を酷使する反面、基本給が高めだったり、現場手当がついたりして、平均年収がそこそこ良いイメージがあります。
でも、その一方で「潰しが効かない」です。
なぜなら、現場管理のノウハウは他業界にそのまま活かしづらく、転職を考えたときに一気に選択肢が狭まってしまいます。
ITエンジニアとしてのプログラミングスキルやWEB系の知識とは全く畑が違うので、「やっぱりIT系に行きたい」となったときに、かなり遠回りになります。
現場のおっさんに精神を潰されがち
施工管理の仕事は、どうしても現場のベテラン作業員さんたちとのコミュニケーションが欠かせません。
とはいえ、彼らの中には昔ながらの風習を引きずっていたり、言葉遣いが荒かったりする人もいます。
若手社員や女性社員が現場に入ると「こんなの常識だろ?」みたいなマウントを取られるケースも少なくありません。
なかには厳しい口調だけでなく、理不尽な要求をされて精神的に参ってしまう人もいます。
現場によっては雰囲気が全然違うこともあるので、一概には言えないものの、覚悟しておくに越したことはないと思います。
中間管理なので板挟みで病む
施工管理は、発注元や設計側、そして実際に工事を担う作業員さんとの間に立つ、まさに中間管理職的なポジションです。
上からは「もっとコストを抑えて早く完成させてくれ」と言われ、下からは「安全第一で職人の都合も考えてほしい」と言われる。
そんな板挟み状態がしょっちゅう発生します。
コミュニケーションが得意な人であれば乗り切れるかもしれませんが、気を使うタイプだと、知らず知らずのうちに精神的な負荷が高まってしまいます。
特に新卒の若手だと周囲のサポートも薄いことが多く、「なんで私が全部対応しなきゃいけないの?」と疑問に感じて病んでしまうケースが少なくないんです。
ふつうに肉体労働も発生する
デスクワーク中心のイメージを持たれることもありますが、施工管理は意外と体を動かすシーンが多いです。
例えば、現場を巡回するときは足場の悪い場所を歩き回らないといけませんし、重い資材を運ぶ手伝いを求められる場合もあります。
天候に左右される現場だと、雨の日だろうが猛暑だろうが外で作業の確認をしなければならないです。
ITエンジニアを目指していた方にとっては、「こんなに肉体労働があるとは思わなかった…」とびっくりするかもしれません。
いくらオフィスワークもあるとはいえ、結局は現場優先で動くことがほとんどなので、体力面も覚悟しておく必要があります。
施工管理をおすすめする就活エージェントはやめとけ!
ITエンジニア志望にもかかわらず施工管理をしつこくおすすめしてくる就活エージェントは絶対にやめたほうがいいです。
そもそも施工管理とITエンジニアは職種としてまったく違いますし、一度施工管理でスタートしてしまうと、そこからIT方面へシフトするのはかなり骨が折れます。
もし、あなたの希望や適性を完全に無視して「人手不足だから内定が取りやすいですよ」「年収も結構いいですよ」みたいに甘い言葉ばかりかけられるなら、あなたの将来より、自分たちの実績づくりを優先している可能性が高いです。
さらに、アドバイザー自身がIT分野の理解に乏しく、「エンジニアは難しいし、とりあえず施工管理なら大丈夫だろう」という安直な考えで紹介している場合もあります。
就活エージェントは本来、あなたがベストなキャリアを描けるようにサポートすべき存在のはずです。
だからこそ、「施工管理に興味ないのに、なんでこんなに推してくるの?」と違和感を覚えたら、別のエージェントに乗り換えてください。
施工管理を勧められたときの就活エージェント撃退法
施工管理をおすすめするエージェントはだいたいは組織ぐるみでやっていることが多いです。とはいえ、アドバイザーが独断でしている可能性もあるので3つのフェーズで進めてください。
施工管理はやりたくないと伝える
施工管理を強く推されても、まずはしっかり「やりたくない」と意思表示することが大切です。
就活エージェントはあなたの希望を踏まえたうえで企業を紹介するのが本来の役目であり、もし「施工管理やりませんか?」と何度もプッシュされるなら、遠慮なく「その仕事は希望していない」と伝えましょう。
自分が本当にチャレンジしたい分野に集中するのは当然の権利ですし、施工管理に少しも興味がないのに引きずられてしまうと、入社後のミスマッチで苦労しがちです。
「すぐに内定が出るから」とか「未経験でもOKだから」といった甘い言葉に流されないようにするのがポイントです。
担当アドバイザーの変更を申し出る
どうしても今の担当アドバイザーと話が噛み合わない場合は、思い切ってアドバイザーの変更をお願いするのもアリです。
就活エージェントの会社としては、利用者が安心して求人紹介を受けられる環境を整えるのが当たり前なので、変更の要望を断る理由はほとんどありません。
特にITエンジニア志望など専門性が高い道を目指しているなら、業界知識のあるアドバイザーと組むほうが話がスムーズに進みやすいんですよね。
もし担当者が施工管理ばかりをおすすめしてくるなら、「IT系の求人やサポートに強い方に担当してもらえませんか?」と率直に言っても問題ありません。
電話もメールもブロックして就活エージェントと縁を切る
しつこく施工管理ばかり押し付けてきたり、こちらの意向をまったく無視してくるエージェントなら、いっそ電話やメールをブロックして関係を断つのも手です。
就活エージェントの利用は義務ではないので、自分の時間や精神的な余裕を削ってまで続ける必要はありません。
あまりにも強引に施工管理を勧めてくるような相手に付き合い続けると、むしろ大切な就活期間を無駄にしてしまう可能性が高いです。
ただ、社会人としてのマナー的に、ブロックする前にひとこと「別の方法で就活を進めることにしました」などの連絡を入れておくと、後腐れが少なくて済むかもしれません。
自分自身の将来を守るためにも、合わないエージェントからは早めに離れる勇気を持つことが重要だと思います。
ITエンジニアになれる就活エージェント3選
施工管理をおすすめされる可能性がない就活エージェントを3つおすすめ順で紹介します。いずれもエンジニア専門のエージェントです。
おすすめ度1位…ユニゾンキャリア就活
ユニゾンキャリア就活は、IT業界を中心に豊富な求人をそろえているのが特徴です。
エンジニア志望の学生向けに、プログラミングスキルや開発経験の有無に応じて個別に求人を提案してくれるのがありがたいです。
しかも、担当アドバイザーが業界に精通しているので、「どんなプログラミング言語を極めればいいか」「未経験でも入りやすい企業は?」といった疑問にも的確に答えてくれます。
さらに、自己分析のサポートやエントリーシートの添削など、基礎的な就活対策もしっかりカバーしているのが心強いポイントです。
ITエンジニアとして着実にキャリアを積みたい人は、チェックしてほしいエージェントです。
おすすめ度2位…エンジニア就活(テックベース)
エンジニア就活(テックベース)は、名前のとおりエンジニア特化型の就活支援サービスです。
学生が無料でプログラミング学習やキャリア相談に参加できるイベントを開催しています。
実際に手を動かす機会があると、「自分が本当にエンジニアに向いているのか」とか「どんな技術に興味があるのか」をしっかり確認できますよね。
しかも、エンジニア志望者向けのポートフォリオ作成講座や、選考を突破するための模擬面接など実践的なサポートが充実しています。
エージェントというより、コミュニティに近い雰囲気があるので、同じ志を持つ仲間とも出会いやすいのも魅力です。
おすすめ度3位…レバテックルーキー
レバテックルーキーは、IT・WEBエンジニア専門の就活サービスとして信頼感が大きいです。
すでにエンジニア中途採用の領域では実績が高いレバテックグループが運営しているので、新卒向けの求人や企業情報が充実しているのが強みです。
特に、技術力をしっかり評価してくれる企業と繋がっているから、プログラミング経験がある方はもちろん、これから学びたい人も希望に合った企業を探しやすいはずです。
また、選考前にカジュアル面談をセッティングしてくれるなど、企業との距離を縮めるサポートが手厚いのもポイント。
ただ、高学歴を対象としている節があるので、施工管理を進められているのであれば取り合ってもらえない可能性も高いので3位にしています。